【小池テスト２】

国家資格を持つ薬剤師は、一般的な職種よりも転職しやすいといえるでしょう。しかし、転職におすすめのタイミングもあれば、少し待つべきタイミングもあります。本記事では薬剤師にとって『より良い転職タイミング』について、シチュエーションや年代別に解説します。転職活動を進めるうえでの注意点も紹介するので、転職に不安のある人、はじめての転職を考えている人はぜひ参考にしてください。

薬剤師の転職におすすめな5つのタイミング

国家資格を持つ薬剤師は、一般的な職種よりも転職しやすい仕事です。しかし、そんな薬剤師にも転職しやすいタイミングやしにくいタイミング、転職を待つべきタイミングがあります。

薬剤師はどんなタイミングで転職すればいいのでしょうか。転職しやすさやお金の条件面での有利さ・職歴などを考えた、おすすめのタイミングを5つ紹介します。

第二新卒になったタイミング

薬剤師の転職におすすめな1つ目のタイミングは『第二新卒になったタイミング』です。薬剤師における第二新卒とは、一般的には『調剤経験1年以上3年未満』のタイミングを指します。

第二新卒は『仕事をある程度覚えた時期』で、30代以上のベテラン薬剤師よりも安い給与で雇えるタイミングです。雇用側にとっては、即戦力となり得る人材を安く雇える『コスパの良いタイミング』といえます。

ただ、第二新卒になったからといってすぐに転職するのはおすすめしません。1つの職場には1年以上在籍すること、調剤経験1年以上よりも2年、3年以上の方が有利なことを覚えておきましょう。

ライフスタイルが変わるタイミング

薬剤師の転職におすすめな2つ目のタイミングは『ライフスタイルが変わるタイミング』です。具体的には結婚や出産、育児が終わった時期や親の介護が始まった時期などです。

ライフスタイルが変わるタイミングは転職におすすめというより、転職せざるを得ない時期でしょう。このタイミングでの転職なら、在職期間が1年未満でも、きちんと説明することで「転職せざるを得ない事情があった」と理解してもらえるので、「次もすぐに退職してしまうのではないか」という懸念が払しょくできれば、後の転職で不利になることはないでしょう。

ボーナスが支給されるタイミング

薬剤師の転職におすすめな3つ目のタイミングは『ボーナス支給のタイミング』です。具体的には6月もしくは12月にボーナスを受け取り、翌月に転職するのがおすすめです。

ボーナスをもらう直前に転職すると、その分損をします。特に6月もしくは12月に転職する場合は、退職時期を調整し、ボーナスをもらい損ねないように気を付けましょう。

求人が多いタイミング

薬剤師の転職におすすめな4つ目のタイミングは『求人が多いタイミング』です。シンプルに、求人が少ない時期よりも多い時期の方が転職しやすいです。

具体的には1～3月が最も求人の多いタイミングで、次いで7～9月にも求人は増えます。この時期に求人が多くなる理由については、後の章で説明します。

「どうしても辞めたい！」と感じたタイミング

薬剤師の転職におすすめな5つ目のタイミングは『辞めたいと感じたタイミング』です。これは、転職におすすめというより「辛い仕事を無理に続けないでください」という意味です。

「何となく不満があって仕事を辞めたい」というなら別ですが、心身に不調が出るような辛い職場なら、早めに逃げましょう。「職歴に傷が付くから」「次の仕事が決まるかわからないから」と不安に感じるかもしれませんが、無理をし続けて心身を病むことの方がずっと怖いです。

心身に支障をきたしてしまってからでは、その後しばらく仕事ができないことにもなりかねないので、まずは早めに辞めること。次の仕事が見つかるまでは貯金を切り崩したり、アルバイトやクラウドソーシングで生活費をまかなったりしてください。

仕事がなかなか見つからなければ、失業手当を受け取ることもできます。自己都合退職の場合は離職票の提出と求職の申込みを行った日（受給資格決定日）から2か月7日後から、会社都合退職の場合は離職票の提出と求職の申込みを行った日（受給資格決定日）から7日後から、失業手当を受け取れます。

年齢ごとの転職タイミング

薬剤師にとってベストな転職タイミングは、年齢によって異なります。20代／30代／40代以上の薬剤師におすすめの転職タイミングを、それぞれ解説します。

20代の薬剤師

20代の薬剤師なら、第二新卒のタイミングで転職するのがベストです。最低でも調剤経験を1年以上、できれば3年以上積んでから、転職活動を始めましょう。

特に調剤経験3年以上の薬剤師は、1人でもある程度仕事をこなせるだけの経験を持っている＝即戦力とみなされやすく、転職市場でもかなり歓迎されるタイミングです。

ただ、今の職場の在職期間が1年未満なら転職は待った方が良いでしょう。『すぐに辞める人』『堪え性がなく、仕事を転々としている人』とみなされるリスクは排除すべきです。

30代の薬剤師

30代の薬剤師なら、30代前半のうちに転職するのがおすすめです。30代は経験10年目に差し掛かる時期であり、転職する薬剤師も一気に増えるタイミングでもあります。ライフスタイルの変化やキャリアの見直しなど、仕事の仕方について深く考える時期に差し掛かる人が多いからでしょう。

転職市場では完全にベテランとみなされるため、ニーズは高いです。しかし、同時にライバルも多く、30代後半になるほど転職しにくくなっていきます。

30代前半は『キャリアを見直し、今後の方向性を定めるタイミング』30代後半は『30代前半で定めたキャリアプランに向けて、経験を積み重ねるタイミング』と考えましょう。

40代以上の薬剤師

40代以上の薬剤師が転職を考えるなら、早めの行動と決断を心がけましょう。一般的に、年齢が高くなるほど転職は難しくなります。特に40代以上の転職では『管理職』の経験が重視され、それがない人はかなり転職しにくくなっている可能性があります。

転職しやすいといわれる薬剤師も、例外ではありません。管理職経験があれば40代からの転職も十分可能ですが、経験のない場合は厳しいでしょう。

もしも管理職経験のないまま40代を迎えたなら『転職できない可能性』を十分に考えたうえで転職活動をしてください。今の職場に居づらくなってしまうと、次の仕事が見つからなかったときに困ってしまいます。

薬剤師の求人が増えるタイミング

薬剤師に求人は、ボーナス支給月である6月と12月の翌月、つまり1月と12月に増えます。薬剤師の求人が増えるタイミングについて、転職しやすさの観点から解説します。

1～3月

12月のボーナス支給後である1月から3月にかけて、薬剤師の求人は最も増えます。スムーズに転職したいなら、この時期に転職活動をするのがおすすめです。

ただし、経験が浅いうちに転職するなら要注意です。1～3月はインフルエンザの流行もあり、薬局や病院は忙しくなります。忙しい状態が続くと、入職してしばらくはあまり仕事を教えてもらえないかもしれません。

4月になれば仕事は落ち着き、新卒の薬剤師も入職してくるので、じっくり指導を受けられるでしょう。不安な人は調整できないか、交渉してみると良いかもしれません。ただ、雇用側としても「忙しい時期にこそ人手が欲しい」という意向があるので、交渉が必ず上手くいくとは限りません。　

7～9月

1～3月ほどではないものの、6月のボーナス支給後である7月から9月にかけても、薬剤師の求人は増えます。このタイミングは1～3月よりも職場が落ち着いている時期なので、「新しい仕事をすぐに覚えられるか不安な人」にもおすすめです。

特にお盆休みのある8月は、余裕を持って転職活動ができるでしょう。6月にボーナスをもらってから転職活動を始め、7月に業務の引き継ぎを行い、8月に転職という流れがベターです。

転職活動を始めるタイミングは？

キャリア全体から見たとき、薬剤師の転職には第二新卒のタイミングやライフスタイルが変わった時期がおすすめです。実際の転職活動は、ボーナス支給後で求人も増える『1～3月』もしくは『7～9月』にするとスムーズでしょう。

では、いつ頃から転職活動を始めれば、ベストなタイミングで転職できるのでしょうか。薬剤師の転職活動にかかる期間と、転職時の注意点について解説します。

転職まで3ヵ月は見ておこう

一般的に、薬剤師は2ヵ月あれば転職できるといわれています。転職活動に1ヵ月、引き継ぎをして退職・転職するまでに1ヵ月です。

しかし、余裕を持って転職までに3ヵ月ほどは見積もっておきましょう。「2ヵ月あれば転職できる」と甘く見積もり、退職時期を早めに設定すると、焦りが生まれます。焦りにより冷静な判断力を失えば、自分に合わない転職先や待遇の良くない転職先を選んでしまうかもしれません。

転職活動のスケジュールは余裕を持って引くこと。仕事をしながら転職活動をして、もしも転職先が見つからなかったら、今の職場にとどまれるようにしておくことが大切です。

ボーナスや有給をもらってから辞めよう

ボーナスや有給休暇は、労働者の正当な権利です。特に有給休暇は、法律で定められた権利であり、雇用側には有給休暇を支給する義務もあります。残っている有給休暇があるなら、消化してから退職しましょう。有給休暇消化中は次の仕事ができないので、入職時期もきちんと調整してください。

ボーナスは「もらってから辞める」と考えておけばいいですが、6月と12月に転職する人は要注意です。退職日によってはボーナスを受け取れないこともあります。会社側とよく相談して、ボーナスを確実に受け取れる退職日を設定してください。

『薬剤師の転職』に特化したサイトを上手に使って

薬剤師のベストな転職タイミングは、年齢によっても異なります。「20代なら第二新卒になってから」「30代なら30代前半のうちに」「40代なら早めの行動と決断を」と心がけましょう。

しかし、転職が初めての人や慣れていない人は、不安もたくさん抱えているはずです。そんな人は『薬剤師の求人に特化した転職サイト』を使ってみましょう。

転職サイトの中には薬剤師に特化したものがあり、薬剤師の仕事や転職に精通したコンサルタントに相談しながら、二人三脚で転職活動を進められます。キャリアプランの相談や、転職活動のスケジューリングもしてもらえるので安心です。

こちらの記事では薬剤師の転職サイトの中でも、特におすすめのものを8つ厳選して紹介しています。どのサイトがどんな人におすすめなのか、特徴をピックアップしているので、参考にしてみてください。