独立する際に鍵になる、新たな顧客を獲得する方法とは?
- 2022.05.16
- 集客

これまで独立開業をしたみなさんにお話を聞くと、「新規顧客の獲得に最も苦労した」という声をよく聞きます。
ここでは、新たに顧客を獲得するためには何をする必要があるか、その基本的な方法についてご紹介していきましょう。
新たな顧客の獲得は、独立開業する際の必須事項
独立開業する際、それまで担当していた顧客を引き継いで独立できればよいのですが、そうできない場合もあります。
たとえば、自分の故郷で独立するため、それまで勤めていた会社の営業エリアとは別の場所でビジネスを始めることにしたため、新たに顧客を獲得しなければならなかった、という話はよく聞きます。その場合、どの方も新たなエリアでの顧客の獲得に、とても苦労されています。
新たな顧客を獲得するには「知人や以前の取引先から紹介してもらう」という方法もあります。ただ他の方からの紹介を待つだけでは顧客数が少なく、独立後の事業が成り立たず、また事業を成長させられません。
その意味では、自分自身で新規の顧客を見つけることは、独立開業する際の必須事項と言えます。
新規顧客を獲得する際の、3つのポイント
新規顧客の獲得についてはさまざまな方法がありますが、ここでは特に必ず押さえておきたい、3つの基本的なポイントについてご紹介します。
① 顧客の「ターゲット」を明確にする
新規顧客の獲得でまず大切なのは、自分自身がこれから提供する商品やサービスを「どんな顧客であれば買ってくれるか」と考え、営業する「ターゲット」を明確にすることです。
たとえば、住宅用のパース制作で独立された方の場合、独立当初は取引先を持っていなかったので、日々、設計事務所に営業して新たな顧客の獲得をしていたそうです。
その際、大手の設計事務所は住宅パース制作も専門部隊を持っているところが多かったので、中小の設計事務所にターゲットを絞って営業されています。中小の設計事務所であれば住宅パースの制作を外注しているので、その仕事を獲得しようと考えたそうです。
このように、新規で顧客を獲得する際には、まず自分自身がこれから営業していく商品やサービスを、誰なら買ってくれる可能性が高いのかを考え、ターゲットを明確にしましょう。
② 他社よりも競争優位になる「差別化ポイント」を明確にする
次は、そのターゲットに「他に比べてこちらの商品・サービスの方がいい」と思ってもらえるような「差別化のポイント」を明確にします。
先ほどご紹介した住宅用のパース制作で独立された方は、「他の会社に外注するよりも安い料金設定」で差別化しようと考えました。住宅パースの品質は他の会社と同等以上で料金が安いとなれば、ターゲットとなる中小の設計事務所にもメリットがあるので取引してくれるのでは、と考えたそうです。
このように、自分自身が提供する商品・サービスの「売り」というか、他の会社にはないメリットを明確にして新規の顧客に営業しましょう。
③ 差別化ポイントをどう伝えるか、工夫する
新規顧客を獲得する「ターゲット」と「差別化ポイント」を明確にしたら、そのターゲットに差別化ポイントをどう伝えるか、シナリオを考えます。
先ほどご紹介した住宅用のパース制作で独立された方は、「品質はいいのに、安い」が差別化ポイントでしたので、まず「品質がいい」ことを実感してもらうために、自分が制作した住宅パースの見本を実際に見てもらうことにしました。その上で料金の話をし、「品質の割には安いねえ」と言ってもらえるように説明したそうです。
このように、営業相手にどの順番で説明して最終的にどう思ってもらうのか、その説明のシナリオを事前に用意して、新規の顧客に営業しましょう。
あなたの商品・サービスを「欲しい」と思わせ、新たな顧客を獲得しよう
これまで3つの基本的なポイントをご紹介してきました。新規顧客獲得の方法には、ご紹介した以外にもさまざまな方法やノウハウがあると思いますが、最も大切なのは、あなたが提供する商品・サービスをお客様に「欲しい」と思ってもらうことです。
ご紹介した3つのポイントを必ず押さえたうえで、新たな顧客が興味を示し取引がいただけるよう、いろいろ工夫して取り組んでいきましょう。
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