転職してすぐに、仕事選びに失敗したと感じる人は少なくありません。
早期に辞めたくなった場合、まずは不満の原因を明らかにすることが重要です。リスクを踏まえて退職を計画することで、後悔を最小限に抑えられるでしょう。
この記事では、転職に失敗したと感じた場合の対処法について解説します。
新しい職場ですぐに辞めたいと感じてしまう理由
すぐに仕事を辞めたいと感じることには、理由があります。入職前後の理想と現実がかけ離れていると、不満を抱きやすいようです。
ここでは、新しい職場をすぐに辞めたくなる理由を解説します。
条件が思っていた内容と異なる
労働条件などが思っていた内容と異なると、不満に繋がります。特に多いのが、残業の有無や給与の額が聞いていたより低かったことなどです。
求人票の内容はおおよその見込みである場合が多く、少々の違いなら受け入れる方が楽かもしれません。
内容が大きく異なる場合は、上司に確認を求めたほうが良いです。
労働時間が長い
残業等で1日の労働時間が極端に長いと、体が疲れて本領を発揮できません。
業務量が多いだけではなく、納期が早まるなどのイレギュラー対応で時間外労働が発生することも原因となります。
家に帰って休む暇がないため、仕事のパフォーマンスの低下や体調不良にも繋がりかねません。
体を壊す前に、上司に労働時間の調整を相談しましょう。
雰囲気が合わない
会社独特の雰囲気が合わないと、職場が窮屈に感じるものです。
「ストイックに仕事に励みたいのにゆったりした社風」「苦手な飲み会が頻繁にある」などの例が挙げられます。
無理に合わせる必要はないものの、雰囲気に逆らうのも居心地が悪いでしょう。
しばらく経つと雰囲気になじめることもあるので、焦らず様子を見てもいいかもしれません。
人間関係が良くない
会社の人間関係が良くないと気苦労が増え、出勤自体がストレスになりかねません。
陰口や悪口、いじめがある職場は辞める人が多く、求人が出やすいという特徴があります。自分が被害を受ける立場でなくても、周りに気を遣うことから苦労が絶えません。
問題の根源がなくならない限り改善は難しいので、我慢するか辞めるかの2択となります。
仕事内容に不満がある
会社での仕事内容に不満を感じると、業務へのモチベーションが下がることがあります。苦手な業務への不安がある人や、雑務ばかりでスキルを発揮できないと感じる人などです。
実際に入社してみないとわからないことが多く、ギャップに苦しみます。失敗が多く仕事が捗らない場合は相談が必要ですが、業務に支障がなければある程度の妥協も必要かもしれません。
病気や怪我をした
病気や怪我をすると、仕事を続けることが難しい場合があります。特に入社してすぐは、慣れない環境での業務で体調を崩したり、体に傷を負ったりしがちです。
症状が悪化する場合は、会社と相談し一度休職して様子を見ても良いかもしれません。
休んでも体調が安定しない場合は、休養期間を伸ばすか退職して治療に専念することも視野に入れたほうが良いでしょう。
転職を失敗してしまう原因・事例
なぜ自分が転職に失敗してしまうのか、理由が気になるところです。就職活動を振り返り、現在の不満と照らし合わせると入職前に調べておけばよかったことが見えてきます。
ここでは、転職を失敗してしまう代表的な理由を解説します。
入社前に疑問点を聞かなかった
面接時は受け答えに必死になりがちですが、自ら質問する姿勢も大事です。企業と自分がお互いのことを知る場なので、知りたいことは積極的に聞くようにしましょう。
よくある質問として社員の平均継続年数や離職率、入職後すぐに希望部署で働けるかなどがあります。
自分の適性がわからない
自分の得意分野や、苦手な業務がわからないまま就活すると入職後のギャップに苦労しがちです。
今までの経験を元に自己分析してから職探しをすると、業務内容のミスマッチ防止に繋がります。会社の雰囲気を知りたい場合は、職場見学等で実際に目で確認することも有効です。
短期間で退職するリスク
転職後すぐの退職を考える際、リスクについても知っておきたいところです。今後の社会人生活の足かせにならないよう、慎重に検討しましょう。ここでは、仕事を短期間で辞めるリスクについて解説します。
職歴に残る
どれほど短い期間であっても、会社に在籍したら履歴書に記載しなければなりません。転職時は職歴を元に面接を行うので、仕事が続かない人とのマイナスイメージを持たれる可能性があります。
なかなか面接に受からず期間が長引く恐れがあるので、ある程度働き続けてから辞めた方が得策です。
辞め癖がつく
短期間での退職に慣れると、少々の嫌なことでもすぐに辞めたくなる癖がつくものです。全てが自分の理想に合う職場は稀で、多くの人々は多少の不満を割り切って働いています。
辞めたい理由が自分の力で解決できる場合は、しばらく努力を続けてみるのも方法の1つです。
次の仕事が合うとも限らない
勇気を持っていざ転職しても、次の仕事が自分に合うとは限りません。今の職場よりも条件のいい会社に入れたと思っても、働いているうちに不満が出てくることもあります。
退職しなければよかったと後悔することも考えられるので、今の会社にいるメリットを一度整理してみましょう。
退職をする方法
転職後すぐに仕事を辞める際、基本的な退職方法を知っておく必要があります。トラブルが起きて辞職できないということがないよう、前もって準備を進めましょう。
ここでは、入社後すぐに退職する場合の方法を解説します。
就業規則を確認する
まずは会社の就業規則から退職における規定を確認し、辞職時期を決めます。仕事を辞める1〜3ヶ月前の申告が一般的で、退職日間近での相談はトラブルのもとです。
特に入社して数ヶ月は新入社員教育に力を入れる時期でもあるので、早めに相談し上司と一緒に退職時期を検討しましょう。
退職の理由を考える
上司への相談をする際に使う、明確な退職の理由を考えておきます。本当のことを話したくない場合は、無理にありのままを話さずに別な理由を用意しましょう。
重要なことはスムーズな退職です。「一身上の都合」「実家に帰る」など、伝えやすい内容を考えます。
上司に退職の旨を伝える
上司に事前にアポを取った上で、直接退職の旨を伝えます。辞職の意思表示や理由だけでなく「自分なりに会社に馴染めるよう努力をした」と前置きしましょう。
研修期間中の場合は「教育担当の先輩たちへの申し訳ない気持ち」を添えると、堅実です。
退職を伝える適切な時期
退職者の多いシーズンは会社の期末や年度末、12月末などです。辞職希望時期の1〜3ヶ月前までに、上司に仕事を辞める旨を伝えておきます。
繁忙期は上司との面談時間を十分に取れず、話がうやむやになるケースも少なくありません。忙しい時期を避けて、退職を計画するほうが無難でしょう。
それでも退職が難しいなら退職代行
近頃は退職代行を利用して、辞職を成立させる人もいるようです。
退職代行とは、辞職の一連の流れを任せられる業者のことをいいます。会社との連絡を代わりに行ってくれるので、上司と顔を合わせずに仕事を辞められます。
自力での退職に不安がある人や、円満でスピーディな辞職を目指したい人におすすめといえます。
しかし中には、連絡が急に途絶えるような悪質業者があることも事実です。公式ホームページだけではなく口コミサイトなどの評価も併せて確認しましょう。
おすすめの退職代行サービス
一口に退職代行といっても業者はさまざまあり、サービス選びに迷ってしまいそうです。業者を検討する際は、利用者からの評価が高く信頼できる会社を選ぶようにしましょう。
ここでは、実績のある退職代行サービスを3つご紹介します。
退職代行Jobs
退職代行Jobsは弁護士や労働組合と連携している、安全性が強みの民間業者です。後払いが可能な点は業者の中では珍しく、就職したばかりで金銭的余裕がない人にもおすすめできます。
地域を選ばずネットから申し込みできるので、退職を検討している人は一度相談してみましょう。
退職代行ガーディアン
退職代行ガーディアンは、労働組合法人が運営している信頼性のある民間業者です。
年中無休で利用できる上、会社の規定で「○か月前までに退職報告をする」となっていても即日退社できます。
会社とのトラブルから守ってもらいつつ、リーズナブルな料金で利用したい人におすすめのサービスです。
弁護士法人みやび
弁護士法人みやびは、社名の通り法律のプロが運営する確実性のある業者です。
退職の流れは全て弁護士が担当するので、ブラック企業のような辞職が難しいでも安心して任せられます。
専門スタッフへの無料相談が可能なので、円満な退職に自信のない人は問い合わせてみてください。
まとめ
この記事では転職に失敗したため会社をすぐ辞めたい人に向けて、以下のようにまとめました。
- 入社前後でギャップを感じると、辞めたくなりやすい
- 自己分析や面接での質問で、失敗を減らすことができる
- 短期間で退職することのリスクを理解しておく
- 退職時期は、繁忙期を避けるほうが無難
- 退職の申し出は1〜3ヶ月前までに余裕を持って行う
辞めたい理由が自らの努力によって解消しそうな場合は、焦らずに3〜6か月は様子をみてもいいかもしれません。
勢いで退職して後悔しないよう、計画的に準備を進めていきましょう。
